スターバックスでコーヒー豆を選ぶ際に、「ローストレベル」に迷った経験はありませんか?
一見シンプルに思えるこの表記ですが、実はスターバックス独自の分類が使われており、コーヒーに詳しい方であっても悩むことがあるかもしれません。わたし自身、接客の際に「ミディアムローストの中で一番深煎りです」と説明しても、お客様にはなかなか伝わりにくいことがあり、あえてこの表現を使わないようにしていたこともあります。
この記事では、スターバックスのローストレベルについてわかりやすく整理し、豆選びの参考になるポイントを解説します。自分好みのコーヒー豆を見つけたい方は、ぜひ最後までお読みください。
ローストレベルでわかること
ロースト(焙煎)は、コーヒー豆に熱を加え、酸味や香り、苦味を作り出す工程のこと。豆の焙煎度は、コーヒーの味わいを大きく左右する重要な要素です。もし、スターバックスで「このコーヒー好きだな」と思ったら、その豆の商品名とローストレベルを記録しておくと良いでしょう。
そして、新しいコーヒーに挑戦したいときは、同じローストレベル、または近いローストレベルのブレンドを選ぶと、好みに合う豆に出会いやすくなります。
ただし、「コロンビア」や「エチオピア」など、特定の産地名がついたシングルオリジンのコーヒー豆は、同じローストレベルでもだいぶ味わいが異なります。このような場合、焙煎度だけでなく、産地や風味の特徴に注目して選ぶのがおすすめです。
この記事では、ローストレベルに重点を置いて選ぶ方法をご紹介していくため、ブレンドのコーヒー豆(ディカフェとエスプレッソ ローストを除く)に限定して説明します。
※ブレンドについても豆の産地や風味がポイントの一つになりますが、ローストレベルを知っているだけでも、だいぶ好みに近いコーヒー豆が選びやすいです。
ローストカテゴリーの名称は3種類
スターバックスでは、コーヒー豆を風味や焙煎度によって3つの大きなカテゴリーに分けています。さらに、2023年からは、より詳細な6段階の焙煎度表示が導入されました。
6段階表示を活用することで、さらに自分好みの味を見つけやすくなりますが、まずは、基本となる3つのカテゴリーについてご紹介します。
スターバックス ブロンド ロースト
スターバックスのコーヒー豆の中で浅煎りに分類されるコーヒー。
焙煎時間が短いため、軽めのコクと穏やかな風味が特徴です。
通年販売されているブロンド ロースト
・スターバックス ライトノート ブレンド®
・スターバックス® ブロンド エスプレッソ ロースト
スターバックス ミディアム ロースト
バランスの取れたまろやかさと豊かな風味が特徴。最も種類が多い中煎りのカテゴリーです。
スターバックスは一般的な基準よりもやや深煎りの焙煎度も中煎りに分類している印象があります。
参考:一般的な基準はこちらの記事をご覧ください。
通年販売されているミディアムロースト
・ブレックファースト ブレンド
・サイレン ブレンド®
・ケニア
・パイクプレイス® ロースト
・グアテマラ アンティグア
・エチオピア
・ハウス ブレンド
・ディカフェ ハウス ブレンド
・コロンビア
・TOKYO ロースト
スターバックス ダーク ロースト
スターバックスのコーヒー豆の中で深煎りに分類されるコーヒー。
しっかりとしたコクと深みのある力強い風味が特徴です。
通年販売されているダークロースト
・スマトラ
・コモド ドラゴン ブレンド®
・カフェ ベロナ®
・エスプレッソ ロースト
・ディカフェ エスプレッソ ロースト
・イタリアン ロースト
・フレンチ ロースト
さらに細かい6段階表示がわかりやすい
さて、3つのローストカテゴリーを見ていただくと、ブロンド ローストには2種類、ミディアムローストには10種類、ダークローストには7種類の合計19種類もあることがわかります。エスプレッソ用のブレンド、ディカフェを除いたブレンドに限定しても10種類。迷いますよね。
わたしが実際にスターバックスで働いていて感じていたのが、3段階表示を参考にしても、ミディアムローストの中でブレックファースト ブレンドとTOKYO ローストでは全く酸味と苦味のバランスが違うということでした。
そこで、スターバックスで2023年より導入された上記「6段階表示」を活用することで、かなり自分好みの味を見つけやすくなりました。例えば、以下のような選び方がおすすめです。
豆選びのおすすめ(例)
ブレックファースト ブレンドが好きな人
ブレックファースト ブレンドは6段階表示の「2」のコーヒー豆です。
「2」の豆を基準にして、試して欲しい候補は以下です。
>同じ「2」の「サイレン ブレンド」
>隣の「1」の「ライトノート ブレンド」
>隣の「3」の中でも「2」に近い「パイクプレイス ロースト」
ハウス ブレンドが好きな人
ハウス ブレンドは6段階表示の「3」のコーヒー豆です。
「3」の豆を基準にして上の図の矢印が近いものをおすすめします。
>同じ「3」の「パイクプレイス ロースト」
>隣の「4」の中でも3に近い「TOKYO ロースト」
STARBUCKS RESERVE®︎には焙煎度の表示はない
余談ですが、スターバックス リザーブのコーヒー豆には「焙煎度」の表示がありません。
リザーブのコーヒーは、豆が持つ本来の個性や実力を最大限に引き出すことを目的として焙煎されており、焙煎度合いよりもコーヒーの産地や加工法(精選方法)、独自の風味に注目して選んで欲しい、というスターバックスの考えが表れていると感じます。
そのため、スターバックス リザーブでコーヒー豆を選ぶ際は、焙煎度ではなく、風味や相性の良い飲み方に注目するのがおすすめです。ぜひ、スターバックスのパートナーさんに相談しながら好みのコーヒーの発見を楽しんでください。
終わりに
スターバックスのローストレベルは、単なる表記以上に、コーヒー選びを楽しくする大切な要素だと思っています。
特に6段階表示は、好みに合った一杯を見つける大きな助けになります。
また、リザーブコーヒーのように焙煎度で選べないケースもありますが、それは焙煎度以上に産地や加工法、独自の風味にフォーカスしているからです。
これもまた、選ぶ楽しみの一部と言えるので、気になる方はパートナーさんに相談するのが良いと思います。
この記事が、スターバックスで自分のお気に入りのコーヒー豆を見つける手助けになれば嬉しいです!